アルコール度数20度と25度の本格焼酎がある理由とその違いについて詳しく!
2016/03/12
大分、宮崎では一般的にアルコール度数20度製の本格焼酎が飲まれています。
アルコール度数が20度となると少し損した気持ちになるような気もするのですが、最近では都市部の方でも20度製の本格焼酎人気が上昇傾向にあると言われています。
今回は本格焼酎の20度、25度の違いにフォーカスしてみたいと思います。
本格焼酎アルコール度数20度、25度製の歴史
しかしながら、どうしてアルコール度数20度と25度の焼酎が生まれたのでしょうか!?
時は遡ること終戦後の話です。
今と同様お酒を造るには制限がありました。
終戦後、酒税は日本国にとって重要な財源となっていました。ですが、当時の焼酎に課せられた酒税は高く、非常に高価な物として扱われていました。
お酒を飲みたいけれど購入出来ないといったジレンマから、人々は違法と知りながらお酒の密造を始めました。
国税局はお酒が売れないために税収が上がらない!といった状況に陥ります。
ここで国税局は「酒類特別措置法」を設け、酒税の安いアルコール度数20度製焼酎の製造・販売を認めました。
その結果、大分、宮崎のようなアルコール度数20度製の焼酎が定着した地域が生まれたと言います。
その名残として大分の「いいちこ」や宮崎の「黒霧島」にはアルコール度数20度、25度の焼酎があるのです。
基本的には、県内用に20度製、県外用に25度製を製造・販売しているということになります。
現在もアルコール度数20度製と25度製の本格焼酎では酒税が違う
このように同じ白霧島であっても、酒税として払っている金額が異なるのです。
酒税を除く金額(酒税を除く原価)も違いますが、これは使用している原酒の量が違うからだということでしょう。
焼酎の原酒は36~37度
アルコール度数20度、25度に関わらず使用している焼酎の原酒は36~37度になります。
アルコール度数を20度、25度に調整するには、蔵元の仕込水で割り水を行うわけです。
つまり1升瓶で見たときに、アルコール度数20度と25度では、入っている原酒の量が異なるということになります。
もちろん25度製の焼酎の方が多く原酒を入れるので、酒税を除く原価にも金額差が出てくるということですね。
アルコール度数20度、25度ではどちらが美味しいのか!?
同じ銘柄のアルコール度数の違いを比較した場合、どちらも同じ原酒を使用しているのでどっちが美味しいという答えはないでしょう。
飲み方によっては、どちらがオススメなのか考えることはできますよ。
25度製の焼酎をロックやストレートで楽しみたい方は、25度製を選択するしかないでしょう。
25度の焼酎をお湯割りや水割りで割って飲む場合は、20度製をロックや濃いお湯割りで飲む!という手段があります。
どうせ割るならば、蔵元のお水で割った方が相性いいはずですよね。
また前割りは、焼酎と水が事前に馴染むことによって、味がまろやかになります。
となると、いつも割って飲まれている方は20度製の焼酎を試してみる価値はあると思いますよ。
また25度製でいつも飲み過ぎてしまう方は20度製にしてみたら、飲む量は同じでも摂取するアルコール量は減らすことができます。
一方、25度製は酒税を負担する額が大きいという側面も忘れたくないところですね。
25度製と20度製を飲み比べてみると、風味の違いがわかりますよ!
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