平成27年の酒類輸出に明るい兆し!驚くべき需要のウイスキーと、伸び悩むしょうちゅう!明暗分かれた蒸留酒
国税庁より平成27年の酒類輸出に関する情報が公開されました。
詳細は平成27年酒類輸出状況からご覧いただけます!
人口減少、若者のお酒離れにより、日本国内の酒類消費は減少を辿る中、海外への酒類輸出ではどのような結果になったのでしょうか!?
結果から申し上げますと、平成27年の酒類輸出金額は390億円(前年比133.0%)となり、4年連続で過去最高出荷額を更新しました。
酒類業界が国内で伸び悩む中、極めて明るい話題です。
次に輸出数量においても109,906kl(前年比125.2%)となり、過去最高の水準となりました。
輸出国は上位から、アメリカ合衆国94億円(前年比148.2%)、韓国65億円(131.2%)、台湾45億円(125.5%)となっています。
「輸出額」、「輸出数量」、「輸出国上位3カ国共に2ケタ増」と明るい兆しが見える中、ひとつだけ残念な結果もあります。
しょうちゅうだけはマイナス!
お酒のジャンル別に見た時、最も輸出が多いのは國酒である清酒で、140億円(前年比121.8%)となっています。
これは、和食ブームといった日本食への関心が高くなっていることが寄与していますね。
また「獺祭」を手掛ける旭酒造を始め、清酒業界の積極的な海外進出が好機を得ている結果ですね。
次いでウイスキーの104億円(177.4%)です。
日本産ウイスキーの評価が非常に高く、フランス、オランダといったヨーロッパ諸国への輸出も増えてきています。
日本産ウイスキーブランドの高品質が世界でも認められているということでしょう。
3番目はビールの86億円(129.9%)で、こちらも継続した大幅増が続いています。
昨年までは、ウイスキーを押さえ2番手だったのですが、これだけ輸出が増えたビールを押さえて2番手に上がったウイスキーの勢いは、目を見張るものがあります。
日本でのウイスキーの価格高騰の背景は、こういった海外の日本産ウイスキーブームによるところも大きいようですね。
そしてしょうちゅうなのですが、19億円(前年比98.1%)となっています。
明らかにしょうちゅうだけが、取り残されている状況です。
輸出先も中国が多く、今までと変わり映えしない結果です。
つまり、しょうちゅうに関して言えば、海外輸出へ消極的だということなのでしょう。
しょうちゅうの海外進出が難しいのは、以前日本の焼酎が世界で認められない理由とは?の記事でご紹介したこともありますが、まだまだ日本のしょうちゅう文化を世界で認めてもらえていないのでしょうね。
私が考えるしょうちゅうは本格焼酎になるわけですが、本格焼酎の良さをもっと世界へと発信していく道を整備していくことから始めていかなければなりません。
とは言っても、酒類業界の清酒やウイスキーは着実にその道を歩み始めたわけです。
本格焼酎業界もその道が必ずあることを信じています。
TPP大筋合意が今後のしょうちゅう輸出の追い風になることも加えて期待したいですね。
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