必見!本格焼酎業界に欠かせない3つの志向とは!?その現状と対策!
2015/07/22
酒類業界の発展に不可欠な近年の飲酒者志向!その3つの要素とは!?の記事でも取り上げましたが、近年のアルコール飲料の消費にはこれまでとは違った傾向が見えています。
今回は、近年の飲酒傾向に「本格焼酎」がどのように対応していて、またどのような課題があるのか考えていきたいと思います。
近年の飲酒傾向に対して本格焼酎の傾向・取組みを比較しながら見ていきます。
高級酒志向へ
とりあえずの1杯よりこだわりの1杯へ
ビール業界では「クラフトビール」や「高級ビール」が脚光を浴びています。
日本酒業界においても「普通酒」や「一般酒」よりも「吟醸酒」」や「純米吟醸酒」の需要が増えています。
本格焼酎業界では長期貯蔵焼酎に注力
一方本格焼酎業界では、いいちこの「長期熟成貯蔵酒」を始めとした年代物の「本格焼酎」がじわじわと人気が出てきています。
NHKドラマの「マッサン」の影響もあってか「ウイスキーの長期貯蔵酒」と同様に注目を浴び始めています。
このような長期貯蔵の本格焼酎販売に力を入れている蔵元も見られるのですが、消費者まで情報が届いていないのが現状です。
低アルコール酒など嗜好に変化が
若者に人気な低アルコールリキュール
リキュール、酎ハイといったジャンルでは積極的に低アルコール飲料を販売しています。
アルコール度数が5%以下の商品が多く、果実の風味を重視した飲料が豊富です。
アルコールの風味飲料として販売されているノンアルコール飲料も多く販売されています。
前割り本格焼酎の採用
低アルコール飲料人気の対応として、予め前割りした本格焼酎を販売している商品もあります。通常アルコール度数25度の焼酎を12~13度に調整して販売しています。
相性抜群の蔵元の水で割ることによって、本格焼酎本来の味を損なうことがありません。
また、水割りセットの準備等の手間が省けるため手軽に飲めることが長所です。
ただこの「前割り焼酎」も知らない方がほとんどではないでしょうか!?
フルーティーな味わいの米焼酎や芋焼酎が人気上昇中
近年の嗜好変化に準じて本格焼酎の人気も変わりつつあります。
高橋酒造の米焼酎「白岳しろ」は、吟醸化と言われる華やかな香りが強く、海外でも支持を受けています。
また「赤霧島」や「茜霧島」等の紅芋、オレンジ芋の芋焼酎の人気が上昇中です。
この2つの銘柄は有名ですが、この他にも様々な蔵元から多種のサツマイモを使った芋焼酎が販売されています。
このような新品種への取り組みが見られるのは「本格芋焼酎」の魅力のひとつでしょう。
健康志向型へ
低糖質ビール風味飲料が人気
発泡酒や第3のビールでよく見掛けるのが「糖質オフ」「プリン体オフ」などの商品です。
お酒に含まれる「糖分」とアルコールによる食欲の増加に伴って、肥ることを気にしている中年の方が多いのです。
本格焼酎は糖質ゼロです!
最近焼酎のラベルに「糖質ゼロ」のラベルを目にする機会が増えました。
本格焼酎は「米」や「芋」が持つデンプンを「糖」⇒「アルコール」と分解します。
その後「蒸留」という工程によって「アルコール」と「微量揮発成分」のみを取り出しますので、「糖質はゼロ」ということになります。
ただあたかもラベルが貼ってある本格焼酎だけが、「糖質ゼロ」のように見えますが、全ての「本格焼酎」において「糖質はゼロ」ということになります。
「本格焼酎」は「糖質ゼロ」のアルコール飲料の為、それだけ飲んでも肥ることはない!ということになります。
ただ飲酒すると食欲が旺盛になる方は食事には気を付けて頂く必要があります。
本格焼酎業界の共通する問題点とは!?
問題点は正に「認知度の低さ」です。各蔵元の取り組みが消費者へ伝わっていないのが現状です。
「長期貯蔵酒」「前割り焼酎」「フルーティーな焼酎」「糖質ゼロの本格焼酎」知らない方が多いのではないでしょうか!?
やはり本格焼酎業界はまだまだコアな業界です。一生接点が無い方もいらっしゃるでしょう。
ですが私は「本格焼酎」の良さを一度味わって頂きたいと思うのです。「風土」と「文化」と共に歩む本格焼酎。
一部の蔵の商品だけでなく、たくさんの蔵元から工夫された「本格焼酎」が販売されています。
「話題性」「認知度」の向上は本格焼酎業界の今後の課題になるでしょう。
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