中村酒造場の手造り焼酎「なかむら」と「白霧島」を比較・評価!
焼酎造りは「1麹2酛3仕込」と言われます。
1番大切なのは「麹造り」。麹の出来で、焼酎の風味が決まるというわけです。
そんな麹を九州で3蔵しかない石造りの麹室で造る「中村酒造場」で造られる代表銘柄!
それこそが「なかむら」なんですね。
「中村酒造場」は、鹿児島県霧島市にある国分平野、海と山の狭間に在る田園地帯に蔵を構えています。
杜氏制を採用しており、麹造りから瓶詰まで手作業で行う昔ながらの造りにこだわる蔵ですね。
「なかむら」以外の銘柄では、以前紹介しました「甕仙人」や「玉露」が有名です。
また「中村酒造場」は、他蔵よりも積極的にホームページの立ち上げに取り組み、蔵の方々の思いを強く表現されています。 中村酒造場HP
前置きはここまでにして「なかむら」について詳しく見ていきましょう!
「なかむら」の商品仕様
河内製白麹を使用した白麹製の芋焼酎ですね。
麹米は、地元霧島産の契約農家で作られた「ヒノヒカリ」を採用しています。
サツマイモもまた鹿児島県志布志産の契約農家で作られた「コガネセンガン」を使用しています。
仕込みの命である「仕込み水」は、霧島連山伏流水を使用していますね。
まさに鹿児島がふんだんに詰まった芋焼酎なんですね。原料を納めていただいた契約者は、すべてラベルに記載されていますよ。
「なかむら」と「白霧島」を飲み比べ
飲み方
「なかむら」は白麹、アルコール度数25度ですので、25度製白霧島と比較しますね。飲み方はストレートです。
香り
「なかむら」の栓を開けて香りを堪能します。
軽快で華やかな香りの白霧島とは対照的に、深く優しいサツマイモの香りです。
ツーン!とくるようなきつさはありませんね。
以前ご紹介した、黒木本店の橘に似ています。
味わい
「なかむら」を口に含みゆっくり口の中で転がします。濃厚で、サツマイモのふくよかな風味が口の中に広がります。
同じ白麹製の白霧島とは全く異なる味わいです。「薄い」「軽い」といったイメージが強い白霧島に対し「濃厚さ」が高いなかむらというイメージです。
甘辛度
「なかむら」はやや辛いですね。
口の中で味わっている最中は甘みを感じるのですが、のどを通った後にやや辛さが残るイメージです。
平成宮崎酵母を使用している白霧島に対し、「なかむら」の使用酵母は明確ではありませんが、「甘み」という部分では、この酵母の差が大きいのでは!?といつも考えさせられますね。
後切れ
「なかむら」は飲み切った後、サツマイモらしい余韻を楽しむことができます。
甕仕込み特有の風味というか、やはり橘の余韻に似ていますね。
薩摩焼酎の強い癖は、そこまで感じませんね。
芋らしさ
「なかむら」は、コガネセンガンらしいサツマイモの風味を上手に生かした味わいに仕上がっていますね。
「なかむら」の芋らしさは癖がなく、サツマイモ本来の甘い風味が口の中に広がりますよ。
のど越しでは、少し辛さも感じますがアルコール感によるところではないでしょうか!?
「なかむら」はこんな方におすすめです。
「なかむら」は、芋焼酎中級者の方におすすめです。
ベーシックなコガネセンガンを使用した芋焼酎です。
まだ芋焼酎の香りが苦手だ!芋焼酎に挑戦し始めたばかりだ!という方には、少々ハードルの高い風味だと感じます。
コガネセンガンでも初心者受けの良い「黒霧島」などの風味に物足りなさを感じている方には、「なかむら」は楽しめるのではないか!?と思いますね。
今回ご紹介した「なかむら」、ぜひ試してみてはいかがでしょうか!?
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