芋焼酎の原料サツマイモに「コガネセンガン」が使われる3つの理由
2015/07/25
芋焼酎と言っても、まったく知らない人からすれば「何の芋を使っているの?」というのが本音ではないでしょうか!?
ジャガイモもあれば、サトイモや山芋だってあります。実際、芋焼酎が指すものは「サツマイモ」の焼酎です。
そのサツマイモを育てるのに適した気候・風土である鹿児島、宮崎を中心に、たくさんの銘柄の「芋焼酎」が生産されています。
実は単に「サツマイモ」と言っても、たくさんの品種が存在します。
私たちの食卓に並ぶサツマイモは「ベニアズマ」という品種がほとんどです。
一方、「芋焼酎」に使われる品種はその風味の違いにより、たくさんの品種が使用されています。
ジョイホワイト、コガネセンガン、ムラサキマサリ、タマアカネ、シロユタカ、ベニサツマなど40酒類にもおよびます。
ですが、「黒霧島」や「さつま白波」「黒伊佐錦」など有名どころの焼酎は、コガネセンガンを使用しています。
また一般的に販売されている銘柄のほとんどはコガネセンガンが採用されています。
コガネセンガンが採用されているのには、もちろん理由があります。
コガネセンガンが芋焼酎に採用される理由~その1~
デンプン価が豊富なことがその1つの理由です。
芋焼酎はサツマイモに含まれる「デンプン」が無ければ、意味がありません。
「デンプン」⇒「糖」⇒「アルコール」という形に分解されていきます。
つまりデンプン価が豊富であれば、たくさんのアルコールを生み出すことになります。
芋焼酎を造る際に、同じ手間をかけるのであれば、よりたくさんの原酒(アルコール)を生み出した方が効率が良いのです。
コガネセンガンが芋焼酎に採用される理由~その2~
畑からの収穫量が多いことが2つめの理由です。
コガネセンガンは、収量が高く「一反(10アール)当たり千貫(3.75kg)獲れるというところ」から付けられたとも言われています。
農家にとって農作物は直接売上に結びつきますので、たくさん収穫できる「コガネセンガン」はとても栽培する魅力のある「サツマイモ」であるのです。
コガネセンガンが芋焼酎に採用される理由~その3~
焼酎風味のバランスが良いことが3つ目の理由です。
紅芋やオレンジ芋などはどうしても特徴的な風味に仕上がります。「赤霧島」や「茜霧島」はその例です。ポリフェノール系や柑橘系の味香りが強くなりますよね。
芋焼酎っぽくないという表現を使いますが、要は「コガネセンガンの焼酎とは異なる風味です。」ということですね。
コガネセンガンの特徴はホワンとした甘い香り、まるみのある柔らかい口当たりが特徴的で、それが芋焼酎の象徴となっているのです。
まとめ
芋焼酎に採用される「コガネセンガン」は、「黄金」を「千貫」積んでも欲しいサツマイモとも言われています。
その理由は、「農家」にも「焼酎の造り手」にも「焼酎の消費者」にも喜ばれるバランスの取れたサツマイモだからです。
特徴を出すことも大切ですが、やはりバランスの良さにはかなわないといったとこでしょうか!?
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コガネセンガンは、収量が高く「一反(10アール)当たり千貫(3.75kg)獲れるというところ」から付けられたとも言われています。