「赤霧島」が人気焼酎になった3つの理由と本格芋焼酎界にもたらした2つの功績
2015/11/01
このところ「茜霧島」の人気が上昇しており「赤霧島」の人気も落ち着いてきました。
しかし「焼酎ファン」であれば一度は口にしたことがある「赤霧島」は、爆発的な人気を誇ってきた芋焼酎のひとつであります。
「赤霧島」はどのようにして人気芋焼酎へと成長を遂げたのでしょうか!?
希少価値
「赤霧島」は今でこそ1升瓶の販売が始まり出荷量も安定してきましたが、「赤霧島」が初めて発売された2003年当時は決してそうではありませんでした。
「赤霧島」の原料サツマイモである「ムラサキマサリ」は2001年に品種登録されたもので、生産者も少なく原料の確保に限界がありました。
2003年に発売されて現在に至るまで、春・秋の年2回の販売スタイルをとっており、「赤霧島ファン」にとっては「年に2回しか発売されない希少価値が高い芋焼酎だ。」という認識があります。
日本人は「限定品」「数量限定」などのうたい文句に弱く、「手に入れたい」「飲んでみたい」という欲求に駆られる傾向にあります。
この「数量限定」「春・秋限定出荷」という「高い希少価値」こそが「赤霧島」が人気の芋焼酎になった一つ目の理由です。
巧妙な話題性
「赤霧島」という芋焼酎の存在を知る前に「黒霧島」という芋焼酎を知っていた方がほとんどでしょう。
「黒霧島」ヒットのきっかけになったと言われるTV番組をご存じでしょうか!?
「ナイナイサイズ」という番組内で、お笑いコンビ「ナインティーンナイン」の矢部浩之さんが、「黒霧島うまっ!」と言ったことがきっかけで「黒霧島」の爆発的な人気を生んだと言われています。
この「黒霧島」のヒットを生み出した番組は、2002年秋に放送されています。
2002年の秋より「黒霧島」は爆発的な人気焼酎へと成長をしたわけですが、その翌年に「赤霧島」が数量限定で発売されているのです。
黒霧島人気が定着してきたタイミングで赤霧島の数量限定での投入です。
黒霧島ファンの間で、「クロキリだけじゃなくて、アカキリという芋焼酎もあるあらしいよ!」と話題になるわけです。
赤霧島も飲んでみたいが、数量限定だからなかなか手に入らない。という状況に陥ります。
「手に入らないものほど手に入れて飲んでみたい。」と思うのが、人間の性です。
このように「黒霧島」の人気、話題性を巧妙に使って「赤霧島」の人気に拍車をかけたというところが2つ目の理由です。
斬新な風味
「赤霧島」が数量限定で話題性がある芋焼酎と言えども、美味しくなければ売れなくなるのが当たり前です。
この「赤霧島」という芋焼酎は、「ムラサキマサリ」に豊富に含まれるポリフェノールの影響によって「ワインのような香り」を持っていて、通常の「コガネセンガン」で造る芋焼酎とはかけ離れた風味を持っていました。
良い意味で「芋焼酎らしくない赤霧島」は、飲みやすく高貴で優美なイメージを持った芋焼酎の印象を定着させました。
特に女性や芋焼酎が苦手だった方を取り込んで、新たな芋焼酎ファンを取り込むとに成功しました。
このように「赤霧島」は消費者に受け入れられる斬新な風味を持っていることが3つ目の理由になります。
赤霧島の功績
「赤霧島」の登場は、今まで「親父臭い」「かっこ悪い」という言葉が相応しい「芋焼酎」のイメージ変化に一躍担っていると考えられます。
ちょうど「赤霧島」が登場した翌年2004年に第3次本格焼酎ブームがピークを迎えますが、その頃にはそれまでの「芋焼酎」のイメージはすっかり払しょくされ、オシャレな飲み物として変貌を遂げたのです。
「赤霧島」は「他品種のサツマイモ焼酎」に新たな活路を見出した芋焼酎としてもパイオニアであると言えます。
それまでは「コガネセンガン」を原料とする芋焼酎がほとんどで、紅芋焼酎などはほとんど見かけませんでした。
「赤霧島」は「本格芋焼酎のイメージアップ」「他品種のサツマイモ焼酎に新たな活路」という2つの功績を業界にもたらしたと言えます。
赤霧島の今後
これまでは、ネット上でも高値がついたりと中々思うように手に入らなかった「赤霧島」ですが、「茜霧島」の登場と共に少しずつ役割交代が始まりつつあります。第3回目の「茜霧島」が発売!「茜霧島」と「赤霧島」の価格動向は如何に!?の記事で価格動向ご覧頂けます。
「赤霧島」の価格も定価で販売される店も増えてきており、コンビニでも目にする機会が増えてきました。
これからは好きな時にいつでも飲める「赤霧島」になるのではないでしょうか。
「赤霧島」の風味レビュー記事は下のリンクよりご覧いただけます。
ムラサキマサリ対決!「吉助赤」と「赤霧島」を徹底比較!
新旧プレミア対決 赤霧島と茜霧島を徹底比較~風味編~
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