急激な飲酒人口の減少が予測される今後。アルコール問題が減ることへの期待と窮地に陥る酒類業界。
「若者のお酒離れ」「少子化」は、今後の酒類業界にとって最大の懸念点です。
今回は日本国の人口や飲酒習慣の推移から、酒類消費量が減っている状況を考察していきますね。
日本の人口は減少が続く
まず日本国の人口推移を見てみましょう。下の表をご覧ください。
平成17年⇒平成26年にかけて685,000人減少しています。これは島根県の人口に及ぶぐらいの数字です。
また0~40歳までの人口は年々減少しているのがわかります。
特に未成年人口も平成17年では19%占めていたのに対し、平成26年では17.5%まで減少しています。
少子化問題は深刻のようです。また平成26年において全人口の60歳以上の割合は33%と高い数字となっています。
男性の飲酒習慣に変化が!
次に飲酒習慣について見ていきましょう。下に示す表は、平成17年と平成24年において、男性の毎日飲酒する割合を調査した結果です。(厚生労働省調べ 国民健康・栄養調査結果より)
60~69歳の方は2.5人に1人は毎日飲酒しているのに対し、20~29歳の方は20人に1人しか毎日飲酒をしていません。
また60歳以上の飲酒割合は高く、平成17年~24年にかけてもあまり減少が顕著ではありません。
また前述の通り60歳以上の全人口に占める割合は高く、60歳以上の方が酒類消費を支えていることが分かります。
一方、20歳~59歳までの飲酒習慣は明らかに傾向が変わっており、毎日飲酒する方の割合はかなり減少していることがわかります。
これは「休肝日の大切さ」など健康面に起因するところと「経済状況の変化」「趣味の多様性」等が要因として挙げられます。
お酒だけが楽しみじゃない!健康の為には適度な休肝日が必要だ!といった方が増えたということでしょう。
飲酒傾向の変化は社会的には◎、酒類業界的には✕
これは飲酒によるマイナス効果を払拭するにはとても好材料だと言えます。
飲酒運転の可能性やアルコール依存症者が減少することに期待ができます。
次第に年齢層は移りいくわけですが、高齢者の割合は維持したまま、未成年者が成人していくことになります。
これから高齢者になる方も、現在の60歳以上の方との飲酒スタイルは異なってくるでしょう。間違いなく酒類消費量は減少するでしょうね。
また未成年者は成人者となり、数日に1度の飲酒が当たり前になります。
繰り返しますが、適量飲酒が進んでいるという面では、かなり好材料です。
一方で、酒類業界としてはこのままでは酒類消費量は下がるばかりです。
酒類業界も「ノンアルコール飲料」を出すなど、こういったアルコールに拘らない事業が必要な時代となったということでしょう。
となると、「アルコール」に依存した酒類会社は、新たな取り組みを今後の為に進めていく必要が出てきているということですね。
アルコール飲料から総合飲料会社への道筋も考えなくてはならないのかもしれません。
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Comment
今回の話題、お酒がない人生なんて考えられない私には大問題です!
世の中の流れからしたらこの傾向は理解できなくはないですけど、それによっていつか、昔の人たちが作り上げてきたものが無くなっていってしまうかもと思うと切ないです…。
これからも美味しいお酒と出会いたいのに…。(←本音はこちら)
玲さん
コメントありがとうございますm(__)m
おっしゃる通り、「お酒と地域」「お酒と伝統」は大切なつながりだと思うんですね。
ですから、日本のお酒文化はぜひ継承して頂きたいですよね。
「お酒のない人生」←私も考えられないですね(汗)
やはり、適量飲んで人に迷惑を掛けないようにすることが大切ですよね。
自分は若者なんですけれど、やっぱりアルコールが体に毒だと思っちゃいます。
依存症になったら危ないことも学校で教わっていますので…..。
未成年が飲んだらいけないものは成年になっても飲んじゃいけないと思ってしまいます。
自分より少し年がとっている人も同じことを言います。
役に立つ情報でしたら嬉しいです。
海苔さん
コメントありがとうございますm(__)m
おっしゃることは間違えてらっしゃらないと思います。お酒はあくまでも嗜好品ですので、節度を持って付き合う必要があると思います。
そういったご意見は全うだと思いますし、私も無理強いをすることなく、有益な情報を提供できればと思います。