「獺祭」と「黒霧島」に共通する4つのキーワード~前編~
2015/07/22
「獺祭」と言えば、日本酒好きならば誰もが知っている銘柄。海外へも進出し、日本酒の消費量が減少する中、一人気を吐く旭酒造の銘柄です。

旭酒造は200年以上の伝統を持つ普通酒「旭富士」を捨て、苦闘の末1990年に造った純米大吟醸酒こそが「獺祭」の始まりでした。
当時倒産寸前まで追い込まれた危機を撥ね退け、今では12F建ての酒蔵を建築する程の会社まで成長しました。
一方「黒霧島」は本格芋焼酎界に旋風を巻き起こした銘柄で、当時業界内で忘れ去られていた「黒麹」を採用し、業界の常識を覆す「黒いラベル」で登場しました。

「黒霧島」を造る霧島酒造は同商品発売までは本格焼酎業界8位と、本格焼酎業界No.1の「いいちこ」でお馴染みの三和酒類には5倍もの差をつけられていました。
今や「黒霧島」のヒットにより霧島酒造は、本格焼酎業界No.1の座を射止め、本格焼酎業界を牽引する会社にまで成長を遂げました。
2つの酒造会社の急成長の裏には、一体どのような取り組みがあったのでしょうか!?調べてみると共通する4つのキーワードが浮上します。
(ここからは旭酒造、霧島酒造を両社と表現します。)
杜氏制の廃止

杜氏とは酒造り(日本酒・本格焼酎)を造る集団である蔵人の総監督者であり、酒造りの方針やあらゆる条件を決める最高責任者のことです。
通常、杜氏制を採用する酒蔵が多い中で早々に両社は杜氏制の廃止を行いました。
これまで杜氏さんに任せておけば酒造りは出来ていたものが、杜氏さんが居なくなることによって、全て蔵人が協力して酒造りを行っていかなければなりません。
これによって品質を決める権利が造り手に委ねられ、杜氏さんよがりでない品質の酒造りが可能になります。
一方で、酒造りのカリスマである杜氏さんが居なくなるわけですから、酒造りの基本を1から勉強する必要もあり、最初から美味しい酒造りをすることは極めて困難な作業になります。
徹底した条件管理と作業手順を構築する必要があります。
ここまでのリスクが在りながらも、杜氏制を廃止する両社には、品質に対する飽くなきこだわりがあったからだと考えられます。
ドブ板営業
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「獺祭」にせよ「黒霧島」にせよ直ぐに人気のお酒に成長したわけではありません。
両社の営業スタイルとして「ドブ板営業」を行っていたことが共通する点です。
「ドブ板営業」とは今ではあまり言いませんが、「ローラー営業」等とよばれ、一軒一軒店舗やエリアを巡回し、営業するスタイルのことを言います。
両社とも、営業マンが業務店やレストランなどを巡回し頭を下げ、「獺祭」「黒霧島」を店舗に置いてもらうように努力をしています。
霧島酒造では、朝の通勤ラッシュ時に「黒霧島」のサンプルを配るなど斬新な営業スタイルもインパクトを残しています。
地道な営業努力を行い、ビジネスパートナーとの良好な関係を築いたところも両社の共通点であるのです。
後編では残りの2つのキーワード、そして両社の成長の理由を紐解いていきたいと思います。
続きは「獺祭」と「黒霧島」に共通する4つのキーワード~後編~をご覧ください!
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