「白霧島の白麹」、「黒霧島の黒麹」味わいの違いは麹の仕業
2015/06/14
白霧島の白麹、黒霧島の黒麹、焼酎の味わいの違いは、大きく麹の違いによるものだとされています。一体、この麹の違いによってミクロの世界ではどういったことが起きているのでしょうか?
白麹と黒麹って何が違うの?
以前、白霧島と黒霧島の違いを考察しています。
白、黒麹それぞれ数種類のタイプのものがあるとされています。イメージすると人種的なものではないでしょうか?
白人、黒人といっても単に肌の色だけに関わらず、様々な人種があります。白、黒麹にも様々なタイプがあります。
個性がある為、特色が異なるということです。麹界においては、胞子の色によって外見的な色味が変わってきます。
白麹と黒麹の味わいの違い?
「どしっとほわんと白霧島。」に対して、「トロッとキリッと黒霧島。」このキャッチフレーズは味わいを示している訳だが、どうして麹の違いでこうも味わいが変わるのでしょうか?
答えは、麹が生成する酵素力価に起因すると言われています。白霧島の白麹の方が黒霧島の黒麹よりも酵素力価が高い。酵素力価が高いことによって、様々な成分がより分解されやすくなる。
それゆえに白麹の酒母、醪の方が、粘度が低くサラサラになると言われています。その為白麹、黒麹で味わいが変わってくることとなります。
白麹はキレがあり、原料香が高くなる傾向となり、黒麹はコクがありまろやかな焼酎となると言われています。
酵素力価とは?
酵素力価が高いということは、酵素の効き目がある!といったイメージです。酵素は単に含有量で話ができません。
たくさん酵素があるからといって効果的に分解に働くかどうかは別問題となります。酵素力価というのは量ではなくて、活性力や能力といった酵素の持つパワーをものさしとしたものとなります。
すなはち、白霧島等で使用する白麹が生成する酵素は酵素力価が高いということになります。
赤霧島ってどの麹?
赤霧島の赤は赤麹を使用している訳ではありません。原料芋のムラサキマサリに豊富に含まれるポリフェノールと焼酎麹が生成するクエン酸に反応して、もろみが真っ赤になることから「赤霧島」と名付けられたとされています。
果たして赤霧島の麹はどういったものだろうか?これは工場見学の際に質問して教えてもらったのですが、赤霧島は白麹を使用しているそうです。確かに赤霧島は原料香に突出した特徴を持っていますね。
麹は非常に興味深く奥が深いものです。
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