サントリーが「ザ・モルツ」新発売を発表!ビール新時代に懸ける思いとは!?
2015/07/22
サントリーは2015年9月8日から発売するビール「ザ・モルツ」のニュースを発表しました。
「ザ・モルツ」はサントリーのスタンダードビール商品であった「モルツ」のリニューアル品として捉えられ、「ザ・モルツ」の販売開始と共に「モルツ」は販売終了となる見込みです。
私はサントリー「モルツ」は好きな銘柄でしたので、残念な反面「ザ・モルツ」に期待する思いも強いです。
サントリーは今回敢えて、「プレミアムモルツ」のような高級ビールからスタンダード商品である「モルツ」にテコ入れを行ったのでしょうか!?
「ザ・モルツ」のコンセプトからサントリーが「ザ・モルツ」に懸ける思いを紐解いていきたいと思います。
「ザ・モルツ」の商品仕様
素材・製法のこだわり
サントリーのHPによると、素材製法のこだわりは3つあるとしています。
1.チェコ及び周辺国で栽培された、上質で深いコクが特長の希少な「ダイヤモンド麦芽」を使用していること。
2. UMAMI発酵製法 による苦味・コクやほのかな甘みの理想的なバランスを実現
3.HHS(High temperature High pressure Steam:高温高圧蒸気)製法で加工した麦芽を使用することにより、爽快な後味で飲み飽きない中味を実現
上質なパッケージ
銅色をベースとした上質で本格的なイメージを持つラベルになっています。中央には「ザ・モルツ」と大きく書かれ、こだわりである「UMAMI」の文字が記載されています。
「とりあえず」「なんとなく」飲むビールの時代は終了
これまでは、「とりあえず」「なんとなく」飲むビールの時代でしたが、「プレミアム系ビール」の普及・人気によって、消費者もより「風味」を感じながら「ビール」を味わうようになってきています。
ここでサントリーが注目したのが「UMAMI」になるわけです。
そんなに味にこだわるのならば、サントリーが得意とする「プレミアム系ビール」で勝負すればよいと思うのですが、そうはいかない理由があるのです。
それは「ビールの減税」が予定されているからです。
「ビールの減税」が与える影響
税制改正によって「ビール減税」が実現した場合「発泡酒」「第3のビール」の消費は格段に減少するでしょう。
それに引き換え価格が下がる「ビール消費」は向上するに違いありません。
この「ビール」「発泡酒」「第3のビール」の金額が均衡した場合を想定しますと、敢えて値段が高い「プレミア系ビール」を購入するでしょうか!?
それであれば、スタンダードビールである「アサヒスーパードライ」「キリン一番搾り」「サントリーザ・モルツ」「サッポロ黒ラベル」辺りを選択する消費者が増えるでしょう。
「ザ・モルツ」はこの勝負に勝たなくてはならないのです。プレミア系ビールでは強いサントリーですが、スタンダード品でも劣らない商品力が必要になっているのです。
そこで「プレミアムモルツ」で培った技術を生かして「ザ・モルツ」の品質で勝負しよう!!ということでしょう!!
今後加熱するビール業界
先日はキリンビールが「セブンゴールド まろやかエール<無濾過>」を売り出す裏事情とは!?の記事で紹介しましたように、キリンビールが新商品を提案しています。
今後も大手各社より新たな新商品の発表があるかもしれません。
ビールファンの私は各社の競争によって「美味い」「安い」ビールがどんどん出てくることを願うのみです。
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