甲類焼酎と乙類焼酎の違いについて
2015/08/01
白霧島や黒霧島といった芋焼酎は、乙類焼酎の中のひとつになります。
「乙類」と言われると一見劣った物として考えられることもありますが、定義としては全く関係がありません。
1957年、霧島酒造の当時社長「江夏順吉氏」によって「乙類焼酎」という呼び名を「本格焼酎」という呼び名に変更しようという提案が九州旧式焼酎協議会においてなされました。
現在は、多少の制約はあるものの「乙類焼酎」=「本格焼酎」として一般化されています。
焼酎には甲類焼酎と乙類(本格)焼酎に大きく分類されるが、どのような違いがあるのでしょうか!?
まずは、下の図を見てください!
3つの項目「原料」「蒸留方法」「アルコール度数」に違いがあります。これは、酒税法によってルール付けされています。
甲類焼酎の特徴
甲類焼酎は原料に糖蜜などを使用して連続式蒸留機によって蒸留されます。
連続式蒸留機の特徴として液体を幾度も蒸留を繰り返す為、かなり高純度のエタノールを生成することができます。
高純度のエタノール生成に伴い原料の特徴は無くなり、個性は低い味となります。
よって、チューハイのベースやカクテル造りの材料に用いられることも多く、用途は幅が広くなっています。
乙類(本格)焼酎の特徴
乙類(本格)焼酎は、原料に米、麦、芋などを使用して、単式蒸留機によって蒸留されます。単式蒸留機はいわゆる釜であり、バッチ式で行われる蒸留法となります。
基本的に1回しか蒸留を行わないため、原料由来の香りや風味などを焼酎原酒内にも取り込み、原料特性に応じた幅広い味が特徴です。
一見すると、米焼酎と芋焼酎の違いは原料による味の違いということは解りますが、同じ芋焼酎でも味が全く異なることがあります。
同じ単式蒸留の中でも、常圧蒸留と減圧蒸留という蒸留方法の違いがあるからです。
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