「焼き芋焼酎」と「芋焼酎」の違い~製法編~
2015/07/25
芸能界では「志村けんさん」が、大の「焼き芋焼酎好き」として知られています。今回は、「焼き芋焼酎」の魅力に迫っていきたいと思います。
まずは、「焼き芋焼酎」と「芋焼酎」の造り方において、どのような違いが存在するのでしょうか!?
「焼き芋焼酎」も本格芋焼酎のひとつ
「焼き芋焼酎」と「芋焼酎」の造り方の違いは、原料サツマイモを「焼く」か「蒸す」かの違いになります。
まずは下のフローをご覧ください。
詳しく説明しますと、いずれの芋焼酎においても、一次工程(麹造り)において「米麹」を採用しているものがほとんどです。(芋麹製の焼酎も一部存在します。)
ですので、「焼き芋焼酎」と言えども「米」は使用しています。「米麹」と「酵母」を使って「酒母」を造る工程は同じということになります。
出来上がった「酒母」に二次原料として「サツマイモ」を投入するのが二次仕込みになります。
「焼き芋焼酎」 ⇒ 「焼き上げたサツマイモを粉砕して仕込む」
「通常の芋焼酎」 ⇒ 「蒸気で蒸したサツマイモを粉砕して仕込む」
という違いになります。
その後は、サツマイモを含んだ二次モロミを発酵させて蒸留する流れとなります。
「焼き芋焼酎」の「芋焼き」と「芋焼酎」の「芋蒸し」に着目
「芋焼き」と「芋蒸し」について少し考えてみたいと思います。
「芋蒸し」
「芋蒸し」は「芋の芯」まで蒸気が通り「芯まで蒸される」ことがポイントになってきます。
「蒸気」は、釜全体の温度を平均的に向上させるため、サツマイモ全般を平均的に蒸し上げるのには比較的容易ではないかと推測できます。
もちろん、サツマイモ自体の大きさも一様ではないので、多少の蒸ムラというのは出てくるでしょう。
ですが、大量にサツマイモに熱をかけるとなれば、「芋蒸し」のほうが向いているでしょう。
「芋焼き」
一方、「芋焼き」はどうでしょう。読んで字の如く「芋を焼く」わけですが、「焼き芋」って普段造るのも難しいですよね。
「焼き芋」は表面が先に焦げる傾向にあり、ややもすると丸焦げになってしまいます。
サツマイモの芯まで上手に火を通し、表面が焦げすぎないように芋を焼くということは、技術が必要です。
どの蔵元を見ても「ひとつひとつ丁寧に焼き上げ」と書いていますように、大量に「焼き芋」を造ることは困難であると言えます。
それだけ手がかかる「焼き芋焼酎」ではありますが、「芋焼き」と「芋蒸し」でそんなに風味に影響があるのでしょうか!?
話題の焼き芋焼酎「やきいも黒瀬」と「白霧島」を比較の記事で「焼き芋焼酎」のレビューを行っています。良かったら見てみてください!
次回は、「焼き芋焼酎」と「芋焼酎」の違い~風味編~でその味に迫っていきたいと思います。
今回は以上です。
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