芋焼酎「あらわざ桜島」の磨き蒸留に注目!「白霧島」の蒸留と何が違うの!?
2015/06/26
芋焼酎の原酒が出来上がる最後の工程に蒸留があります。蒸留とは出来上がったモロミを加熱してアルコールを蒸発、その後冷却して原酒を取り出す工程になります。
詳細は白鵬がオススメする白霧島ができるまで ~まとめ~からご覧頂きたいと思います。
モロミを撹拌する
蒸留工程ではモロミを大きな器(鋼の塊り)に移した後に、蒸気で過熱をしていきます。
鍋の化け物に芋と米と水の混合物を入れ込んで、グツグツ煮るイメージでしょうか!?
そうするとどうしても器と液が接する部分ばかり加熱されて、モロミの液体に温度ムラが生じてしまいます。
味噌汁を温めていても、周りばかり温まった経験があるでしょう。焼酎モロミの場合、粘度が高いため温度ムラが顕著に現れます。
そうなるとモロミから十分なアルコールを収得することができなかったり、出来上がった焼酎の味にもムラが出る恐れがあります。
それでは安定した品質の焼酎が出来ませんので、「撹拌」という操作をするのです。(撹拌とはかき混ぜることです。)
撹拌することによって、温度ムラが無くなり安定した品質の原酒を収得することができます。
モロミ撹拌の方法は
攪拌機という機械を使用して、モロミを撹拌するのが一般的だと言われています。
電動機を利用して、撹拌羽を回転させて、粘度のあるモロミをかき混ぜる仕組みです。
味噌汁をオタマでかき混ぜるように、焼酎モロミをどでかいオタマで電動機を使ってかき混ぜるイメージでしょうか!?
あらわざ桜島のみがき蒸留とは!?
通常が機械を使用する撹拌に対し、「空気」を使用して撹拌するのが、磨き蒸留です。
ここからは推測も入りますが、恐らく通常の空気を送り込んだところで、粘度がある焼酎モロミは撹拌できませんので、圧縮エアーを使用しての撹拌だと考えています。
酒母やモロミのエアー撹拌は聞いたことはありますが、蒸留のエアー撹拌は「あらわざ桜島」という銘柄が初めてだそうです。
圧縮エアーを使用するメリットは、機械がモロミに触れない分、金気臭などの心配をする必要がなくなります。
一方で、新鮮でクリーンな圧縮エアーを作る設備が必要になります。
あらわざ桜島の評価は?
このように蒸留の撹拌方法ひとつで、芋焼酎の味に変化が生まれてくる可能性があります。
通常のメカ撹拌である「白霧島」とエアー撹拌である「あらわざ桜島」味はどのような変化があるのでしょうか!?次回、比較記事を書きたいと思います。
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