日本の焼酎が世界で認められない理由とは?
2015/07/28
「國酒プロジェクト」の後押しを受けて、日本文化の象徴である「日本酒」は世界において高い評価を受けて近年目覚ましい発展を見せています。詳しい内容は日本酒の影に隠れる本格焼酎とは?をご覧ください。
世界における焼酎の認識とは?
日本酒の目覚ましい発展の陰でもうひとつの國酒「焼酎」は苦戦を強いられています。
総務省の調べによると日本焼酎の輸出額は2014年16億円との結果が報告されています。
実に日本酒の1/7です。更に2013年では17億円の輸出があったことから減少傾向と言えます。
正に、「國酒プロジェクト」の後押しを受けることはできない結果となっています。
世界において焼酎とは、韓国製焼酎がスタンダードとなっています。アメリカの焼酎マーケットにおいては韓国製が90%、日本製が7%と圧倒的大差です。
中国の焼酎マーケットにおいても同様です。韓国製が82%に対して日本製は11%となっています。(残りの数%はベトナム製など)
韓国製の焼酎で代表的なものは、ジンロ、LOTTEです。2013年のジンロの生産量は333万石(1石180L)となっており、日本のトップメーカーの7~8倍の製造量です。
現状世界において焼酎と言えば、韓国の焼酎というのが一般的なことがよくわかると思います。
その要因として大きいのは金額です。日本から輸出される焼酎のほとんどは本格焼酎ですが、どうしても韓国のジンロ、LOTTEに比べて割高になります。
美味しいけれど高い日本の焼酎。焼酎であれば、安い韓国製の焼酎で十分だ!というのが今の世界の焼酎に対する評価です。
本格焼酎が世界で活躍するには!?
考え方によっては、本格焼酎の輸出はまだまだ伸びしろがあるということにもなります。
世界において本格焼酎が飲まれるためには、日本酒が見本となることは間違いありません。
世界における日本酒の認識はどちらかと言えば、高級な贅沢なお酒です。
日本の本格焼酎もお金を出してでも飲みたいカテゴリーにならないといけないのです。現状、世界では焼酎=韓国の焼酎のイメージがあります。
安価なイメージの焼酎が高級酒を謳ったところで、なかなか難しいのが現実なのでしょう。
地道な取り組みとして
霧島酒造が2009年から取り組んでいる「ルーツを歩こう」という九州限定の番組があります。
この番組はさつまいものルーツを探す旅番組で、ナレーターに安めぐみさんと三浦貴大さん等を起用しています。
さつまいもの起源を求め世界の現地の人にさつまいものルーツを聞き取り、そのお礼として「黒霧島」を飲んでもらうのです。
現地の人は初めて飲む「黒霧島」という本格焼酎に目を丸くし、さつまいもでこの焼酎が出来ていることに驚きを示します。
このような地道な取り組みがいつか実を結ぶかもしれません。
白霧島にかける思い
今回発売された白霧島には、モンゴル出身の白鵬関が起用されています。
白霧島が日本を飛び出し、モンゴルへ!そして世界へと羽ばたいていくことが、本格焼酎の世界進出の足掛かりになるかもしれません。
政府が打ち出す「國酒プロジェクト」。日本酒業界に負けじと本格焼酎業界もがんばっていただきたい!そんな思いでいっぱいです。
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