リニューアルした「白波」、「黒白波」に懸ける薩摩酒造の本当の思いとは?~後編~
2015/07/28
この記事はリニューアルした「白波」、「黒白波」に懸ける薩摩酒造の本当の思いとは?~前編~の続編になります。
「黒白波」のリニューアルは味、パッケージ、CMなど商品を取り巻く全てが「進化」した芋焼酎に変貌を遂げたと言われています。
最も伝統がある「白波」はどのような変貌を遂げたのでしょうか!?
「深化」した「白波」
現在は、飲みやすいスッキリした酒質が好まれる傾向にありますが、「白波」のようなドスン!と芋らしさがある芋焼酎ファンがいることもまた事実です。
すなはち、薩摩焼酎の代表銘柄である「白波」にはコアな芋焼酎ファンが多数存在するのです。
薩摩酒造はこの本物の芋焼酎ファンのために、本物の芋焼酎の味を届けることもまた使命と考えているのです。
市場において、この「The芋焼酎」を求める声は多くはありませんが更なる「深化」をすることによって、この味の変化を喜んでくれる人は間違いなく存在するのです。
「進化」に対して「深化」を選んだ「白波」ですが、そこには大きな理由があります。
それは「基本的な味をブレさせたくない」という強い思いです。
「白波」は、微妙な発酵温度の管理によって変化する風味の違いをリニューアルに活かしているといいます。
ここは私の憶測ですが、製麹条件や酒母・モロミの温度管理パターンを変更したのではないかと考えられます。
温度帯によって生成する糖化酵素、たんぱく質分解酵素、脂肪分解酵素の生成量が変化しますので、その酵素量が風味の元である高級アルコールやエステル、アミノ酸などの生成量に影響してくるということになります。
ですので、本来の味を少し「深化」させた焼酎が今回の「白波」ということになります。
薩摩酒造の焼酎造りとは

「深化した白波」と「進化を遂げた黒白波」に込められる薩摩酒造の思いは至ってシンプルです。
「白波」 薩摩酒造が伝え届けたい焼酎
「黒白波」 市場の声に応えて形にした焼酎
です。薩摩酒造の歴史や風土を大切にしながら、市場の声にも応えていくこと。これを2つの焼酎という形で表現したことになります。
焼酎は嗜好品ですので、今後も時代と共に求められる味や形に変化が訪れます。その度に薩摩酒造の焼酎は進化していくことでしょう!
薩摩酒造は伝統ある焼酎蔵です。単に酒を造って売ることは研究室でもできますが、薩摩酒造の焼酎には地域の歴史や風土が詰まっているのです。
それを世間に伝えていくことは使命であり、基本であるのです。
焼酎は日本の伝統的な蒸留酒であることを忘れることなく、薩摩酒造は新たなステージへ向かっています。
リニューアルした「白波」「黒白波」の味のレビューも行っています。レビュー記事は以下からご覧ください!
リニューアル後「白波」と「白霧島」の真剣比較
リニューアルした「黒白波」と「黒霧島」を徹底比較
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